
やはり昨晩は、ここ何日かで一番よく眠れた。がしかし、起きると酸素の値がまた下がっており、吸入を2Lから3Lに増量。もう酸素なしでは、息苦しくて生きられない。朝はにんじんジュースを1缶飲むのがやっと。何を口に入れても消化に時間がかかる。10時過ぎになると、だるさを解消すべく、ステロイド系の薬の点滴がはじまった。
信がランチを調達して来てくれている間に小島先生がやって来た。昨日も聞いた話だが、今の私の体調では、抗がん剤治療は行なわず、緩和ケアに切り替えた方が良いという意見の先生が多いらしい。それはもう「死」を受け入れることと同然だ。明日の血液検査の結果で最終決定しましょう、と話は終わった。去年の手術の後、一旦はできていた覚悟も、ここ数ヶ月の回復ですっかり頭の隅に置かれていた。血管肉腫とは恐ろしい病気なのだということを、再認識させられる一日だった。
夕方、何か悪い予感を察したのか、あつこさんとあみちゃんがお見舞いに来てくれた。大丈夫、とも、頑張って、とも言わない親友の優しさ。ただ手を握り、また来るからね、と言って2人は病院を後にした。今日は信が帰って、はるちゃんが付き添ってくれる。とりあえず仮眠、と言いつつ、がっつり寝ている愛らしい妹。午後から病院内歩き回って、疲れちゃったよね。

Ayaka Morohoshi諸星 文香
1980年10月14日東京都生まれ。フリーランス。カナダの大学を卒業後、不動産開発会社や旅行会社の勤務を経て、2011年より世界の素敵なホテルを厳選した宿泊予約サイト「Tablet Hotels」に従事。現在は都内でパートナーと2人暮らし。
Contact :
ayaka.morohoshi@gmail.com