
朝9時に妹が到着して、母とバトンタッチ。植野さんと一緒に家を出てきたそうだ。母は石木先生の診療にも立ち会えて、嬉しそうに部屋を後にした。
今日は4回目の抗がん剤治療。アドリアマイシンという薬を2週に分けて投与する。副作用はパクリタキセルとほぼ変わらないが、若干心臓への負担があるので、1回の量を少なく、また薄めて投与することになった。気は重いが、この息苦しさと胃の異物感が早く取り除けるならば。
11時前に信が到着。抗がん剤の前にシャワーに入りたかった。家族風呂を予約して、一緒に入る。立ち上がるとすぐに呼吸が乱れてしまう。椅子に腰掛けて、呼吸を落ち着かせるのもやっとだ。こんな状態では、退院前と同じような生活ができるわけない。何としても効いてもらいたい。
午後2時、投与がスタートする。今回は抗アレルギー剤もなく、吐き気止め15分、アドリアマイシン30分というシンプルな工程。いちごシロップのような色には驚いたが、大きな副作用なく終了した。入浴後、モルヒネをプッシュしていたので、眠気の方が断然、勝っていた。その後、鍼灸師さんの予約をしていたが、睡魔が続き、施術中9割は寝てしまった。やはり抗がん剤の日に予約するものではない。
夜は信に、処方されたハッカ油を薄めたお湯でホットタオルを作ってもらい、お腹に当ててみると、スッとして気持ちがいい。安定の7時半に寝落ちしてしまったが、9時半に起きても、そこまで不快感がなかった。朝の回復を願い、また目を閉じる。

Ayaka Morohoshi諸星 文香
1980年10月14日東京都生まれ。フリーランス。カナダの大学を卒業後、不動産開発会社や旅行会社の勤務を経て、2011年より世界の素敵なホテルを厳選した宿泊予約サイト「Tablet Hotels」に従事。現在は都内でパートナーと2人暮らし。
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