
薬を飲まないと熱が下がらなくなって4日目。今朝は38度以上の熱に加えて、右肺が強烈に痛い。息を吸うだけで痛い。米盛先生との外来予約は13時だったが、心配した母はすぐにがんセンターに電話をかけた。すると、先生に直接繋がり、入院の可能性があるので、準備をして今すぐ来てください、と言われた。また入院生活か。今度こそ、もう戻れないかもしれないな・・。熱に魘されながら、ぼんやり窓の外を見ていた。母は半パニック状態で入院準備をしている。座ると肺の痛みは幾分治まったが、頭は割れるように痛い。
10時半に病院到着。看護師さんの計らいで、混雑した待合ではなく、診療室の裏にある処置室で待たせてくれた。熱は38.5度まで上がるも、酸素の値も血圧も正常だった。
しばらくして米盛先生が来た。肺炎の可能性があるので、血液検査とレントゲンを撮りましょう。でも酸素も体の隅まで届いているから大丈夫、安心して、と肩をぽんと叩かれた。結果、肺炎ではなく、血液検査の結果もそこまで悪くなかった。腫瘍熱なのか、単なる手術の後遺症なのか。
しかも、今日は病床に空きがなく、入院は明日からとなった。水分補給のため、点滴をして帰ることに。心配したはるかも駆けつけてきた。2時間の点滴の間中、背中をさすってくれたり、予定していたクリニックの予約やドレスの試着のキャンセルを手伝ってくれた。母も薬を取りに帰ったり、入院手続きをしたりとせわしなく動いている。熱はさらに上がり、38.7度。何重にも衣類を着込み、体を温めても汗が出ず、辛い。早くこの熱と痛みから解放されたい、と強く願う。
自宅に戻り、母の作った具沢山の豚汁を食べると一気に汗をかき、いっときの苦しさから解放された。

Ayaka Morohoshi諸星 文香
1980年10月14日東京都生まれ。フリーランス。カナダの大学を卒業後、不動産開発会社や旅行会社の勤務を経て、2011年より世界の素敵なホテルを厳選した宿泊予約サイト「Tablet Hotels」に従事。現在は都内でパートナーと2人暮らし。
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