

やはり朝は体がだるい。心臓の圧迫感、微熱。前回入院時の症状と似ていて不安になる。単なる術後の経過なのか、それとも取り除けなかった腫瘍が悪さをしているのか。
信は朝からバースデーの飾り付けをしている。子供じゃないのに、と思いながらも、不器用な手先で準備する姿が可愛かった。昼前に母が食材やら花やら大荷物を持ってやってきた。術後、はじめてのシャワー。傷口や管の跡で、ボロボロになった体をみるのは辛い。
母の手料理でピクニックのようなランチ。たくさんは食べられなかったが、幸福だった。14時過ぎに妹夫婦が合流して、ケーキを食べる。久しぶりに義弟の植野さんに会った。はるかの付き添いで何度か病院まで来てくれているが、面会は初めて。私にかける言葉もないだろうと心配していたが、会えばいつもの調子で談笑。意外に冷静な自分にも驚いた。
続いて16時過ぎに、洋とこの葉が会いに来てくれた。甥っ子の桧も私に会いたがっていたと聞き、胸が痛む。信が帰国してから一回も会えていない。和やかなムードでお互いの近況報告。帰り際、「来てくれてありがとう」とハグすると、この葉が泣き出した。義兄のパートナーが癌だと知り、ショックだったに違いない。私もつられて泣いてしまう。


Ayaka Morohoshi諸星 文香
1980年10月14日東京都生まれ。フリーランス。カナダの大学を卒業後、不動産開発会社や旅行会社の勤務を経て、2011年より世界の素敵なホテルを厳選した宿泊予約サイト「Tablet Hotels」に従事。現在は都内でパートナーと2人暮らし。
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