
母が法事で不在のため、はじめて電車で築地のがんセンターへ向かう。午前9時に到着するには、ちょうど通勤ラッシュの時間と重なる。25歳で一人暮らしをはじめてから、どんどん会社と自宅の距離が縮まり、ここ10年は電車の混雑と無縁の生活をしている。予想通り、最寄り駅では混雑により電車を1本見送ることになり、乗り換えた地下鉄は1本待って座席を確保できた。1日だけでも苦痛なのに、週5日も満員電車で通勤する人たちは相当なストレスに違いない。多くの人がうつ病になるのも致し方ないと思ってしまう。そして毎週1時間以上かけて迎えに来て、病院まで車で送ってくれる母に感謝!
先週より待ち時間が長く、血液検査と主治医の先生の診察を終えて、点滴をはじめたのは12時過ぎ。今投与している抗がん剤は、心臓に負担がかかるため、一生で投与できる量が決まっている。今月末で6クール終わるが、その後どうするのか、だんだん不安になってきた。効いているであろう薬が使えないとなると、別の薬を試すのか。それが効くのか、どんな副作用があるのか。他に治療法があるのか。次回、主治医の先生に聞いてみたいと思う。
点滴の間にはるちゃんが会計を済ませてくれたので、1時過ぎに点滴が終わってすぐランチに向かった。築地と新富町の間にあるタイ料理やさん「サイアム・ガイズ」。写真で見ていたとおり、超ローカルな雰囲気で味も本場。バンコクに2年住んでいたはるちゃんは、懐かしい!とノスタルジーを感じていたようだ。母がいない時にまた来よう。
地下鉄の駅近くで妹と別れ、電車で帰宅。最寄り駅まで信が迎えに来てくれた。ちょっとした胃の違和感はあるが、大したことはない。買い物をして自宅に戻り、夕方まで仕事をしていた。抗がん剤の日に、ランチをして、電車で帰って、仕事をして、夕飯の支度ができるとは、慣れたもんだと自分でも驚く。


Ayaka Morohoshi諸星 文香
1980年10月14日東京都生まれ。フリーランス。カナダの大学を卒業後、不動産開発会社や旅行会社の勤務を経て、2011年より世界の素敵なホテルを厳選した宿泊予約サイト「Tablet Hotels」に従事。現在は都内でパートナーと2人暮らし。
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